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山形大学 2016 人文学部 第1問 (場合の数・確率)

問題

A,Bの2チームが試合をくり返し行い、先に3勝したチームを優勝とする。1回の試合でAチームが勝つ確率は\displaystyle \frac{2}{3}、Bチームが勝つ確率は\displaystyle \frac{1}{3} で、引き分けはないものとする。このとき、次の問に答えよ。
(1)優勝が決まるまでにBチームが少なくとも1勝する確率を求めよ。
(2)3試合目または4試合目で優勝が決まる確率を求めよ。
(3)1試合目でAチームが勝ち、Aチームが優勝する確率を求めよ。

解答(1)

「少なくとも」は、(全体)-(残り)で解く

見出しにも書きましたが、大事なのでもう一度。
「少なくとも」と書かれていたら、(全体)-(残り)で解きます。
(少なくともBが1勝する確率)=(全体)-(Bが1度も勝たない確率)
になります。
「Bが1度も勝たない」というのは、「Aが勝ち続ける」こと。すなわち、「Aが3勝して優勝する」ということになります。
\displaystyle (Aが連続で3勝する確率)=\left(\frac{2}{3}\right)^3=\frac{8}{27}
また、(全体)=1 なので、
\displaystyle \begin{eqnarray}(少なくともBが1勝する確率)&=&(全体)-(Aが連続で3勝する確率)\\&=&1-\frac{8}{27}=\frac{19}{27}\end{eqnarray}

解答(2)

何かスカッとするような解法があればそれでいいのですが、特に思いつかない場合、ゴリ押して解けるならゴリ押します
今回の問題だと、「Aが3試合目で優勝する確率」「Aが4試合目で優勝する確率」「Bが3試合目で優勝する確率」「Bが4試合目で優勝する確率」の4つに分けてそれぞれ確率を出していきます。全くきれいな解き方ではありませんが、解けるならそれでok。

Aが3試合目で優勝する確率

勝った方のチームを順に書いていくことにします。
Aが3試合目で優勝するのは、「A→A→A」の1パターンのみ。
よって、Aが3試合目で優勝する確率は、\displaystyle \left ( \frac{2}{3}\right)^3=\frac{8}{27}

Aが4試合目で優勝する確率

Aが4試合目で優勝するのは、「B→A→A→A」「A→B→A→A」「A→A→B→A」の3パターン。
それぞれ確率は同じで、\displaystyle \left(\frac{2}{3}\right)^3\cdot\frac{1}{3}=\frac{8}{81}
よって、Aが4試合目で優勝する確率は、\displaystyle \frac{8}{81}\cdot3=\frac{8}{27}

Bが3試合目で優勝する確率

Bが3試合目で優勝するのは、「B→B→B」の1パターンのみ。
よって、Bが3試合目で優勝する確率は、\displaystyle \left ( \frac{1}{3}\right)^3=\frac{1}{27}

Bが4試合目で優勝する確率

Bが4試合目で優勝するのは、「A→B→B→B」「B→A→B→B」「B→B→A→B」の3パターン。
それぞれ確率は同じで、\displaystyle \left(\frac{1}{3}\right)^3\cdot\frac{2}{3}=\frac{2}{81}
よって、Aが4試合目で優勝する確率は、\displaystyle \frac{2}{81}\cdot3=\frac{2}{27}

答え(問題2)

今まで出した確率をすべて足し合わせるだけですね。
\displaystyle \frac{8}{27}+\frac{8}{27}+\frac{1}{27}+\frac{2}{27}=\frac{19}{27}

解答(3)

問題(2)と同じで、これも全パターン見つけてそれぞれの確率を出してしまうのがシンプルでしょう。ゴリ押しです
Aが1試合目に勝って、なおかつAが優勝するパターンをすべて書き出します。
「A→A→A」「A→A→B→A」「A→B→A→A」「A→A→B→B→A」「A→B→A→B→A」「A→B→B→A→A」
これで全パターンですね。それぞれこのような優勝の仕方をする確率を出していきます。

「A→A→A」のとき

\displaystyle \left ( \frac{2}{3}\right)^3=\frac{8}{27}

「A→A→B→A」のとき

\displaystyle \left(\frac{2}{3}\right)^3\cdot\frac{1}{3}=\frac{8}{81}
「A→B→A→A」のときも同じ。

「A→A→B→B→A」のとき

\displaystyle \left(\frac{2}{3}\right)^3\cdot \left(\frac{1}{3}\right)^2=\frac{8}{243}
「A→B→A→B→A」「A→B→B→A→A」のときも同じ。

答え(問題(3))

すべて足し合わせるだけ。
\displaystyle \frac{8}{27}+\frac{8}{81}\cdot2+\frac{8}{243}\cdot3=\frac{16}{27}

まとめ

いかがだったでしょうか。全統記述模試なんかで出そうな確率の問題でした。
ここまで読んでくださった方は分かると思いますが、後半はただ数え上げているだけでした。
もしかしたらテクニカルに解けるのかもしれないですが、ゴリ押して解けるのならその解き方でok。
この範囲では常套手段なので、ミスが出ないようにしておきましょう。


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