東京大学 2014 文系 第4問 (総合問題)
問題
を0以上の整数とし、数列 を次のように定める。
また、素数 を1つとり、 を で割った余りを とする。ただし、0を で割った余りは0とする。
(1) 自然数 に対し、 は を で割った余りと一致することを示せ。
(2) , の場合に、10以下のすべての自然数 に対して、 を求めよ。
(3) ある2つの相異なる自然数 に対して、
が成り立ったとする。このとき、 が成り立つことを示せ。
解答(1)
を で割った商を とおくと、
(ただし)
ここで、 を で割ったときの余りを , 商を とすると ()、
この式を使うと、
また、 で,
, であるから、
以上より、 は を で割った余りと一致する。
解答(2)
(問題再掲)(2), の場合に、10以下のすべての自然数 に対して、 を求めよ。
問題(1)の結果を利用して解く
は、 を17で割った余りだから、
は、 を17で割った余りだから、
問題(1)の結果より、 は を17で割った余りになるから、
同様にして、 は を17で割った余りになるから、
は を17で割った余りになるから、
以下、同じ計算となり、
,
,
解答(3)
(問題再掲)(3)ある2つの相異なる自然数 に対して、
が成り立ったとする。このとき、 が成り立つことを示せ。
問題(1)が誘導になっている
問題(1)の結果より、
は、 を で割った余りに等しく、
は、 を で割った余りに等しい。
また、題より、 なので、
を で割った余りと、 を で割った余りは等しい。
言い換えると、 と の差は の倍数になるとわかります。
題より、 なので、
と の差は の倍数になります。
後は式にするだけです。
より、 であり、 は の倍数ではない。
よって、 が の倍数になる。
ここで、, , なので、
この範囲で、 が の倍数なので、
ゆえに、
まとめ
いかがだったでしょうか。
問題(3)は少し難しかったかもしれませんが、問題(1)(2)は自力で解けるようにしておきたいですね。
前の問題が誘導になっていることも多いので、難しい問題で行き詰った場合は思い返してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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