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早稲田大学 2017 人間科学学部 第1問 (場合の数・確率)

問題

(1)A、B、C、D の 4 人が集まり、2 対 2 の組に分かれて遊ぶことになった。組み分けは A、B、C、D の順に硬貨を投げて決める。表が出たら赤組、裏が出たら白組とする。いずれかの組が 2 人とも決まった時点で残りの人の組も確定するから、全員が硬貨を投げるとは限らない。いま,A は硬貨を投げ終えたものとする。ここで、B、C、D のそれぞれが A と同じ組になる確率を考えよう。次の 1~5 のうち、正しい記述はどれか。
1: A が赤組か白組かにより、B、C、D のうち誰が A と同じ組になる確率が大きいかは異なる.
2: A と同じ組になる確率は、B が C、D より大きい。
3: A と同じ組になる確率は、C が B、D より大きい。
4: A と同じ組になる確率は、D が B、C より大きい。
5: A と同じ組になる確率は、B、C、D の 3 人とも同じである。
(2)log_{10}{2}=0.3010, log_{10}{3}=0.4771, log_{10}{7}=0.8451 のとき、15^{50} は何桁の整数か。また、15^{50} の最高位の数字を求めよ。

解答(1)

B, C, D それぞれAと同じ組になる確率を計算しましょう。
Aが表裏どちらを出したのかは分からないですが、一旦Aは表を出して赤組になったとして進めます。

Bが赤組になる確率

Bが赤組になるのは、Bが表を出したとき。
よって、\displaystyle \frac{1}{2}

Cが赤組になる確率

Cが赤組になるのは、Bが裏を出して、Cが表を出したとき。
よって、\displaystyle \frac{1}{2}\cdot \frac{1}{2}=\frac{1}{4}

Dが赤組になる確率

Dが赤組になるのは、Bが裏を出して、Cが裏を出したとき。
よって、\displaystyle \frac{1}{2}\cdot \frac{1}{2}=\frac{1}{4}

Aが裏を出して白組になったときは...?(問題(1))

Aが裏を出して白組になった場合、また下に計算を書いてもいいのですが、先ほどと全く同じ計算になりますね。
ということで、Aと同じ組になる確率は、Bが\displaystyle \frac{1}{2}、Cが\displaystyle \frac{1}{4}、Dが\displaystyle \frac{1}{4}
答えは2番になります。

解答(2)

桁数を求めるときはlog_{10}〇を使う(問題(2))

例えば3桁の整数Aは、100以上1000未満なので、
100≦A<1000
10を底とする対数をとって、
\log_{10}{100}≦\log_{10}{A}<\log_{10}{1000}
2≦\log_{10}{A}<3
となります。この性質を使っていきます。

\displaystyle \begin{eqnarray} \log_{10}{15^{50}}&=&50\log_{10}{15}=50(\log_{10}{3}+\log_{10}{5})\\&=&50(\log_{10}{3}+\log_{10}{\frac{10}{2}})\\&=&50(\log_{10}{3}+\log_{10}{10})-\log_{10}{2})\\&=&50(1+\log_{10}{3}-\log_{10}{2})\\&=&50(1+0.4771-0.3010)=50(1.1761)=58.805\end{eqnarray}
ということで、15^{50} は59桁の整数です。

最高位の数字を求める(問題(2))

「解き方を習ったことがない!」とか言ってしまいそうですねw
見たことない問題は、具体例を出して法則を見つけていきます
例えば10を底とする300の対数は、
log_{10}{300}=\log_{10}{100}+\log_{10}{3}=2+log_{10}{3}
となります。
同じように、log_{10}{200}=2+log_{10}{2}
となるので、最高位の数が2で3桁の数R(例えば258とか)に関して次の不等式が成り立ちます。
2+log_{10}{2}≦log_{10}{R}<2+log_{10}{3}
58+log_{10}{7}=58.8451 で、log_{10}{15^{50}}=58.805
さらに、58+log_{10}{6}=58+log_{10}{2}+log_{10}{3}=58.7781
以上より、58+log_{10}{6}<58.805<58+log_{10}{7}
よって、最高位の数は6。

まとめ

いかがだったでしょうか。比較的簡単な問題なので、解けるようにしたいところですね。
最後の最高位の数を求めるところであったように、文字がたくさんある・数字が大きすぎる問題では、具体例を出して法則を見つけるのは大切です。

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